今回のレッスンでは、全音符と全休符の説明と、これまでに学んだ音符のおさらいをします♪
全音符
全音符の形状
全音符(ぜんおんぷ)は、二分音符から棒を取り除いた形をしています。
印刷では線の太さに変化が付けられていますが、手書きの際は普通にたま(やや右上がりの楕円)を書くだけです。
全音符の長さ
全音符は、二分音符の2倍の長さを持ちます。
つまり、四分音符4つ分ですね。
もし4/4拍子ならば、1小節分の長さを持ちます。
全休符
全休符の形状
全休符は、五線上に書くときとそうでない時とで書き方が異なります。
(二分休符もそうでしたね♪)
五線上に書く時は、第4線に接して下側に。
そうでない時は、シルクハットを逆さにしたような形を書きます。
全休符の長さ
全休符は、二分音符2つ分の長さを持ちます。
つまり、四分音符なら4つ分ですね。
もし4/4拍子なら、1小節ぜんぶお休みになります。
正確には、全休符は「四分音符4つ分」ではなくなる場合があります。
全休符=全部休止するという意味で、例えば3拍子の一小節(=3拍分)休止の時にも全休符を使ったりします。
全音符も同様のケースはありますが、こちらはかなり稀です。
全休符と二分休符の違いの覚え方
とっても似ているこれら2つの休符。
楽譜を読む時は、流れや他の音符とのことを考えれば、二分休符なのか全休符なのか分かります。
でも自分で書く場合だと「どっちだっけ?」と迷ってしまうかも。
そこで、その違いの覚え方を紹介します。
それは、
上に物をたくさん乗せられる=たくさん休止する
という覚え方です。
音符の長さ 一覧
これまでに学んだ音符の長さを、一覧表にしてみました。
長さの比を、もう一度確認してくださいね。
休符の長さ 一覧
休符の長さも一覧表にしました。
ただし、付点四分休符や付点二分休符は、4/4拍子、3/4拍子などではあまり使いません。
拍の頭を明示するために、[四分休符+八分休符]などの組み合わせで書くことが一般的です。
これら記譜のルールについては、後のレッスンで紹介する予定です。
音符の長さを楽譜で確認しよう
それでは実際に楽譜と音源で確認してみましょう。
指での拍の刻みを忘れずに、音の長さを確認してくださいね。
例1
4小節目(★のところ)は特に、拍の裏の刻み(→レッスン8)もして、付点四分音符の長さを八分音符の位置をしっかり確認してください♪
例2
今度は休符をたくさん使った例です。
テンポがゆっくり&空白が多いので、正確な拍を刻むのが難しいかもしれないので、刻み付きの音源も用意しました。
でも慣れたら刻み無しの方で、自分で拍を刻んでみてくださいね。
2小節目、3小節目は特に拍の裏を大切に感じ取ってください。
その他の音符と休符
さて、入門レベルでは以上の音符と休符のみで、今後の学習も進めます。
(後に登場する「連符」を除く)
ですが実際にはまだまだ音符はあります。
ここで軽く紹介しておきましょう。
十六分音符と十六分休符
八分音符(休符)の半分の長さを持ちます。
つまり四分音符(休符)の1/4の長さですね。 あらゆるジャンルの音楽で頻繁に使われます。
32分音符(休符)と64分音符(休符)、128分音符(休符)
それぞれ、四分音符(休符)の1/8、1/16、1/32の長さを持ちます。
64分音符と128分音符は滅多に出てきませんが、32分音符は時々使われます。
倍全音符、倍全休符
全音符(全休符)の2倍の長さを持ちます。
4/4拍子では一小節からはみ出る長さなので使いませんが、例えば4/2拍子(一小節が二分音符4つ分の長さ)などでは使われることがあります。
練習問題
全音符と全休符の他、おさらいや他の音符の説明も書いたので、すっかり長くなってしまいました。
最後に練習問題です。
これまで学習した全ての要素から出題します♪
1曲目
4/4拍子
4小節
減衰する音色で、テンポもゆっくりなので、付点二分音符や全音符は音の停止するタイミングが少し聞き取りにくいかもしれません。
2曲目
4/4拍子
4小節
全休符と二分休符は正しく書けましたか?
最後の小節の休符は3拍分ありますが、3拍目の頭を明確にしたいので上記のような書き方になります。
まだ説明していませんが、4拍子は拍の強さが
強 弱 中強 弱
となっており、特に中強である3拍目の位置を明示するようにします。
(強である一拍目は、必然的に明確になります)
3曲目
3/4拍子
4小節
最初の付点二分音符は、しっかり数えられましたか?
3小節目の八分音符は3つ繋げずに、上記のように書きます。
これも上の問題と同様、3拍目の位置を明示するためです。
おわりに
以上、全音符と全休符、その他の音符と休符のおさらいでした。
楽譜を書いたり読んだりして、これら音符と休符に慣れてください。
今後のページでも、おさらいも兼ねてたくさんの練習曲を載せていくので、チャレンジしてくださいね。