入門レッスンでは、2/4拍子、3/4拍子、4/4拍子を習得しました。
今回は分母の数字も異なる6/8拍子を学びましょう!
6拍子
これまでに学んだ2拍子、3拍子、4拍子は、色々あるすべての拍子の基礎となることから単純拍子とされています。
今回学ぶ6拍子は、これら単純拍子とは異なり、複合拍子で、3拍子が2つ組み合わされた拍子です。
(複合拍子とは、同種の単純拍子を組み合わせて出来たもの)
6拍子の数え方
6拍子はつまり1小節が6拍なわけですが、テンポがゆっくりな曲では「1、2、3、4、5、6」と数えるものの、多くは3拍をまとめて「1」とし、「1、2」と数えます。
ですが聴音の際の指による拍の刻みは、「1,2,3,4,5,6」のように6拍刻みましょう。
指は5本しかないので、3本の指で繰り返し刻む感じです。
拍の刻み方については、下記のページをご覧ください。
6/8拍子
さて、これまで学んだ拍子はどれも「4分の○拍子」でした。
しかし今回のテーマは「8分の6拍子」。
この「8」が何を指すか分かりますか?
そう、八分音符の「八」です。
つまり、1小節に「8」分音符が「6」拍ぶん入る拍子です。
6/8拍子の実際
では実際の曲を聴いて、楽譜を見て、6/8拍子に馴染みましょう♪
指での拍の刻みも忘れずに行ってくださいね♪
その1
まずは一拍である八分音符と八分休符だけのハ長調の曲です。
この楽譜のように、6/8拍子は[123]と[456]をそれぞれ大きなまとまりとして表記します。
そして3拍目と4拍目との間は明確にするのが原則です。
その2
続いては2拍である四分音符をたくさん使ったハ長調の曲です。
これまで学んだ4/4拍子などでは、四分音符は1拍に数えましたが、6/8拍子では2拍の長さを持つので注意してください。
その3
今度は3拍である付点四分音符をたくさん使ったイ短調の曲です。
これまで学んだ4/4拍子などでは、付点四分音符は1拍半に数えましたが、6/8拍子では3拍の長さを持つので注意してください。
その4
色々な音符を組み合わせたイ短調の曲です。
それぞれの音符の長さを確認しながら聴いてください。
おまけ
十六分音符や休符、付点八分音符なども加わるとこのようになります。
これは中級・上級で練習します。
とても複雑で難しそうに見えるかと思います。
でも、例えば最初の3音は「きよしこの夜」の出だしと同じリズム(音高も同じにしました)。
限りあるパターンを知り、慣れることで、苦無く出来るようになります。
6/8拍子の譜面の書き方の注意
入門レッスン13では、2拍子、3拍子、4拍子についての
記譜法の基本(音符や休符を書くルール)
を紹介しました。
そこで書いた「拍数を明確にする」ことは、6拍子でも他の拍子でも同じです。
そして上で書いたように、6拍子は
3拍子が2つ組み合わされた拍子
です。
それをハッキリさせるために、3拍目と4拍目の間、つまり4拍目の頭は明確にします。
もしその間に音が持続しているならば、タイを使って書きます。
タイについては以下のページで書いています。
特に注意しなくてはならないのは、3/4拍子に見えないようにすることです。
6/8拍子も3/4拍子も、どちらも1小節に八分音符が6個入りますが、拍の数え方は全く異なります。
練習問題
では実際に6/8拍子の聴音をやってみましょう。
まだ習い始めなので、やさしめの問題です♪
問題1
ハ長調
6/8拍子
2小節
1小節目の八分音符を3拍ずつまとめることや、最後の八分音符は正しく答えられましたか?
問題2
ハ長調
6/8拍子
2小節
音符のぼう(棒)の向きや、最後の音符が付点四分音符であることなどは正解しましたか?
問題3
イ短調
6/8拍子
2小節
問題4
イ短調
6/8拍子
2小節
タイを使って正しく書けましたか?
おわりに
以上、6/8拍子のレッスンでした。
初級で初めてなので、課題曲はゆっくりのテンポにしています。
あまりゆっくりだと「3拍子が2つ組み合わされた拍子で、大きくは「1、2」と数える」ということの実感が湧きにくいかもしれません。
有名曲では、例えば音楽の授業で出てくる「モルダウ(の流れ)」が6/8拍子です。
速めのテンポなので、「1、2」と数える感覚が分かるのではないでしょうか?
クリスマスの定番「きよしこの夜」も6/8拍子です。
大きく「1、2」と捉えながら曲を思い浮かべてみてください。
今後のレッスンでも6/8拍子も取り入れつつ、少しずつレベルアップしていく予定です♪