フリー聴音は色々なスタイル・ジャンルで出題する聴音の問題です。
気分転換や遊び感覚で挑戦しつつ、耳コピの練習にもなります。
フリー聴音初級12問目の課題は次のとおりです。
ハープ音の伴奏パートの聴き取り ・イ短調 A minor ・3/4拍子 ・8小節 ・ト音譜表 途中から低音のピチカート音が入りますが、惑わされずハープだけ聞き取ってください。 基本的に単音ですが、2箇所2音になる部分があります。
では早速行ってみましょう!
課題は1度の演奏で終了するので、必要なだけ繰り返し再生してください。
[答えを表示する]
*解答の譜面が小さい場合は、譜面ま{たはリンクを右クリックするなどして新規タブで表示させてください。
以下、解答に触れるので聴音を終えてから読んでください。
ひとこと
先に耳コピの観点から。
途中から弦のpizzicatoが出て来ましたね。
音域が異なるので聞き取りに支障がなかったかも知れませんが、耳コピの場合のヒントとして「音の位置」もあります。
今回はハープがやや右、pizzicatoはやや左でした。
音色や音域が近くて分かりにくい場合などは、音の位置も考慮してみてください。
次に音楽的なことです。
ファの音が♯でしたね。
最初に「イ短調」と書きましたが、正確にはイ短調ではなくA音から始めるドリアンモードでした。
いきなり何じゃいという感じかもしれませんね。
「モード」とは簡潔に言うと音の配列のことで、ドリアンの他にもフリジアン、リディアン、ミクソリディアンなど種類があります(別のページで説明する予定です)
とりあえず難しいことは抜きにして、ドリアンモードとはハ長調の音階を「レ」から始めて「レ」で終える配列です。
今回は「ラ」の音から始まるA(エー)ドリアンモードだったので、以下のような音列になります。
なぜ初級の聴音でこんなにややこしそうなことを持ち出すのかというと、実はけっこう身近な響きだからです。
楽器がある人は上の旋律を弾いてみて欲しいのですが、馴染みのある独特の響きではないかと思います。
ドリアンモードは、ジャズや映画音楽、ゲーム音楽などでは珍しくないものです。
いにしえの雰囲気とか、民族っぽいムードなどにピッタリです。
ジャズではまた全然違う空気なのですが。