タイとシンコペーション

音楽をするならこれだけは知っておきたい!
そんな楽典(音楽理論)の基礎の基礎を優しくシンプルに解説する「やさしい楽典」。
今回のテーマは「タイ」と「シンコペーション」です。
前回の強起と弱起(アウフタクト)に続くお話です♪

タイとは?

4拍子の曲があったとします。
1小節の拍数は4拍ですが、ある音をもっと長く持続させたい場合は、どのように楽譜に書けば良いでしょうか?
そんな時に使うのがタイなのです。

タイとは、同じ高さの音(音符のたま)どうしを結ぶ弧線で、結ばれた音同士は1つの音となり、切れ目なく演奏されます。
たとえば4拍と2拍の同音をタイで結んだならば、その音の長さは6拍となります。
また、タイで結ぶのは2音だけでなく、もっと多い音を結ぶことも多々あります。

タイを使うシーン(1)

上で説明したように、小節を超えて音を繋げたい時に使います。

タイ 小節

タイを使うシーン(2)

後のページで説明しますが、楽譜を書く際は拍を分かりやすくするためのルールがあります。
そのルールの下、分けて書いた音符どうしを繋ぐ際に使います。

下の例は4/4拍子ですが、この書き方だとどこが何拍目なのか分かりにくく不適切です。

なのでタイを使い、3拍目の頭を明確にします。
こうすることで拍が分かりやすくなります。

タイ 使い方

シンコペーション

前のページの「強起と弱起」の部分で、拍には強弱があると書きました。
そして、なんらかの理由で強拍や中強拍の位置が変わることをシンコペーション(=切分音)といいます。
例を挙げてみましょう。

まずは、3拍子でタイにより強拍が前の小節の3拍目に移動した例。

シンコペーション タイ

4拍子でタイにより中強拍が2拍目ウラに移動した例。

こちらも中強拍の移動ですが、タイを使っていません。
本来4拍子の3拍目は明確にする必要があるのですが、この音型の場合はこの書き方もOKです。
(このままで拍は十分に分かりやすいですよね)

また、強拍の部分が休符であるために、次の音に強拍が移動するパターンもあります。

シンコペーション 休符
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