やさしい楽典 音符

音符 もくじ
  • 音符の基本
  • 単純音符
  • 付点・複付点音符
  • 連符
  • 休符
  • 音符の基本

    1. 各部の名称

    音符の各部分には、次のような名称があります。

    音符 各部 名称

    丸い「たま」は符頭
    符頭から伸びる「ぼう」は符尾
    符尾からチョロっと出る「はた」は符鉤
    また、符頭の右やや上に付けた小さな点は付点です。

    2.音符の連結

    符鉤が続くときは、これらを連結して書くことが出来ます。
    この方が書きやすいばかりでなく、見やすい譜面になります。
    (拍子とリズムによって、連鉤に出来る/出来ないパターンの決まりはあります)

    8分音符どうしの連鉤  note0003
    16分音符どうしの連鉤 note0004
    8分音符と16分音符を組み合わせた連鉤 note0005

    3.音符の種類

    音符には、単純音符、付点音符、複付点音符などの種類があります。
    これらについては、以降の項で説明します。

    単純音符

    単純音符とは、付点のついていない音符のことです。
    単純音符の音の長さの比較を書いてみます。

    noteduration

    なぜ「4分音符を1とした時の長さ」という、少しややこしい書き方をしているかと言うと、拍子によって「1拍と数える音符」が異なるからです。
    例えば4/4拍子では、4分音符を1拍と数えますが、6/8拍子では、8分音符を1拍と数えます。
    このことについて詳しくは、拍子の項で説明します。

    実際に楽譜と音で確かめた方が分かりやすいと思うので、次のような曲を用意しました。
    譜面を見ながら、そして音を聞きながら、それぞれの音符を確認してみて下さい。

    duration01


    また、上の表には書いていませんが、4/2拍子などで使われる「倍全音符」という音符もあります。

    倍全音符 倍全音符

    これは全音符の倍の長さ、つまり4分音符を1とした時の長さは8になります。
    他に、64分音符、128分音符などもあります。

    付点・複付点音符

    1.付点音符

    dotted4

    このように、符頭の右上に小さな点が付いた音符を付点音符と言います。
    付点音符の長さは
    元の音符の長さ+その半分の長さ
    になります。
    つまり音符の長さは1.5倍になります。

    例えは、付点二分音符ならば

    dottednote

    こういうことです。

    それぞれの付点音符の長さを一覧にしました。

    付点音符 一覧

    これも実際の楽譜と演奏を聴いた方が分かりやすいと思うので、こちらを参考にしてみて下さい。

    付点音符の例


    2. 複付点音符

    点が二つ付いた音符を複付点音符と言います。
    複付点音符の長さは、
    元の音符の長さ+その半分の長さ+さらにその半分の長さ
    になります。

    例えば複付点4分音符なら

    複付点音符

    ということになります。

    付点音符に比べると、出番はかなり少なくなりますが、例えば

    複付点4分音符

    このようなリズムで出てくることは、良くあります。
    点が3つ付いた3重付点音符もあります。

    連符

    例えば、全音符を2等分すると2分音符に、4等分すると4分音符に・・・
    などのように、通常は2の倍数で分割されます。
    これを、3等分や5等分、6等分のように、通常とは異なる分割をした音符を「連符」と言います。
    以下に、具体的な連符をいくつか挙げます。

    3連符

    一番多く使われる連符です。
    2等分されるべきところを、3等分したのが3連符です。
    実際聞いた方が早いので、例を聞いてみましょう。

    3連符

    ピンクの下線を付けたところが3連符です。
    このように、8分音符、16分音符、4分音符ほか、それぞれの音符の三連符があります。

    2連符

    通常3等分すべき音符を、2等分したもの。

    2連符

    4連符

    通常3等分すべき音符を、4等分したもの。

    4連符

    5連符

    通常4等分または3等分すべき音符を、5等分したもの。



    6連符

    6連符

    この他にも7連、8連、9連・・・とまだまだあります。 

    休符

    休符とは、音を出さない部分の長さを指示する記号のこと。
    音符と同じように、4分休符や8分休符、付点4分休符など、それぞれの長さの休符があります。

    休符

    付点の付いた休符

    付点休符

    上の図にはありませんが、この他に64分休符もあります。
    複付点休符もあります。
    また、倍全音符と同じように、「倍全休符」もあります。

    倍全休符 (倍全休符)